今年度は1年生の担任になりました。これまで、2年生と4年生で辞書引き学習を取り入れてきました。児童が、自分から学ぶ姿勢が身につき、言葉への感覚が鋭くなるのを実感してきました。今回、1年生でもぜひ辞書を活用してみようと考えました。
これまで、学校全体で辞書引きに取り組もうと考えても、なかなか1年生では取り組んでもらえませんでした。
「まだ、ひらがなを習っているのにできない」
「辞書は3年生から指導するものです」
というご意見が強く、私自身、1年生で導入してみたいと思いながら手を焼いていました。しかし、今回は私自身が1年生担任になれたのでこのチャンスをぜひ生かしていきたいと思っています。
辞書引き学習スタートの日、子どもたちの机に国語辞典を置いておくと子どもたちは大騒ぎです。
「先生、これなに?」
「新しくて、すごくいいにおいがする!」
「言葉がいっぱい書いてあるよ!」
辞書にさわりながら喜んでいる子どもたちに投げかけました。
「さあ、辞書を開いてごらん! きっと知っている言葉があるよ。その言葉を付箋に書いて貼っていこう!」
すると、子どもたちは一斉に辞書引きを始めました。
「先生、すごいって言葉があったよ。」
「パイロットって言葉がかっこいい!」
「スーパーっていう言葉があるよ!」
と、夢中です。辞書引きを開始してすぐに50枚ぐらいの付箋を付けてしまった子どももいます。これからどのくらい学習を進められるか、今から楽しみになってきました。
菊池 健一(きくち けんいち)
さいたま市立海老沼小学校 教諭・NIE担当
所属校では新聞を活用した学習(NIE)を中心に研究を行う。放送大学大学院生文化科学研究科修士課程修了。日本新聞協会NIEアドバイザー、平成23年度文部科学大臣優秀教員、さいたま市優秀教員、第63回読売教育賞国語教育部門優秀賞。学びの場.com「震災を忘れない」等に寄稿。
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