2009.10.26
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『ケータイってどんなメディアなんだろう?』(ケータイプロジェクトスタート)

さいたま市立海老沼小学校 教諭・NIE担当 菊池 健一

 文部科学省・国立教育政策研究所が行う『「キーコンピテンシー」に基づく学習指導法のモデル開発に関する研究』のプロジェクトに参加しています。児童にとって現代的な課題を取り上げるということが示されましたので、今回は題材として「ケータイ」を取り上げ、児童がケータイについてそれぞれの課題を設定し、調べてまとめて伝える活動を行っていきます。おそらく近い将来学級の児童のほとんどがケータイを使用することになると考えますので、この学習を生かしてケータイを安全にそして便利に使えるようになってほしいと思ってこの単元を設定しました。

今回はこの「ケータイプロジェクト」のスタートの授業を行いました。授業ではまず、自分がケータイについて知っていることを書かせて発表し合う活動を行いました。

「ケータイでは電話以外にメールができたりテレビがみられたりする。」
「ケータイで買い物ができるよ。」
「アラームとか電卓とかもあるんだよ。」
「赤外線で写真の交換もできるんだよ。」
「防犯ブザーも付いているんだよ。」

など、児童は意外なほどケータイについて知っていました。クラスの5分の1の児童がケータイを現在持っているのですが、そのほかの児童にとってもケータイは身近な存在になっています。
 
児童からたくさんのケータイ機能についての発表があった後、こんな質問を投げかけました。

【ケータイで何か困ったことがあるって聞いたことはないですか?】

すると、

「知らない人から変なメールが来ることがあるみたいだよ。」
「ケータイで友だちの悪口を書いたりするいじめがあるみたいだよ。」
「ケータイで人をだましてお金をとる人がいるみたいだよ。」
「ゲームのやりすぎで体によくないみたいだよ。」

などの問題点が出てきました。今回の活動を通してケータイにはいろんな機能があって非常に便利になってきている反面、問題点も出てきていることが認識できました。次の時間にはケータイに関する新聞スクラップを行い、ケータイは今社会の中でどのような存在になっているかを具体的にみていきたいと考えています。ケータについて児童がどのような課題を設定するかが今から楽しみです。

*写真は授業の様子と、板書の様子です。

*この指導案はこちらにあります。↓
http://www.manabinoba.com/s_catalog/guidance/kyoumu_index.cfm?CategoryID=201
P9250147.jpgP9250148.jpgP9250145.jpg

菊池 健一(きくち けんいち)

さいたま市立海老沼小学校 教諭・NIE担当
所属校では新聞を活用した学習(NIE)を中心に研究を行う。放送大学大学院生文化科学研究科修士課程修了。日本新聞協会NIEアドバイザー、平成23年度文部科学大臣優秀教員、さいたま市優秀教員、第63回読売教育賞国語教育部門優秀賞。学びの場.com「震災を忘れない」等に寄稿。

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