2006.02.14
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【連載予告!】「科学のはなし」で伝えたいこと

3月1日から、コラム「科学のはなし」をスタートします! 昔の人の生活、伝承文化の中には科学の不思議がたくさんつまっています。また、現在の私たちの生活の中にも、新しい科学の可能性が隠れています。身の回りの世界を、いつもとはちがった目で見ることから科学の楽しさを紹介します。ご案内は、コトエ博士こと、深澤琴絵です。よろしくお願いします!

りんごが木から落ちるのを見て、万有引力(りんごと地球、月と地球が互いに引き合う力)を発見したニュートン(注1)や、青カビからペニシリンを発見し、さまざまな感染症から何百万人を救ったフレミング(注2)も、身の回りにあるものをよーく見ることから新しい科学の発見につながりました。グラハム・ベル(注3)は、耳が聞こえない人を助けたい思いから、どうしたら声を伝えられるのか考えることで電話機を発明しました。ジェンナー(注4)は、牛を飼っている人とそうでない人には天然痘という病気の広がり方が違うことを突き止め、天然痘のワクチンを開発しました。白熱電球を発明して世界から暗闇を消したエジソン(注5)は、日本の竹を利用して明りを創り出しました。大昔の科学者エラトステネス(注6)は深い井戸の底に陽がさしこむことを聞き、太陽の角度を観測して地球の直径を知ったのです。 

偉大な科学者たちも身近なものや生活のなかから大きなヒントをもらっていたことがわかりますよね。今の私たちがあるのも、昔の人たちが身の回りの科学をきちんと後世に伝えてきてくれたからだと言えます。

3月からの連載では、科学って、特別なところにあるのではなくて、わたしたちのごく身近にあるのだということ、ごくあたりまえのもののなかには、すごい秘密や原理が隠されているのだということを、子どもたちに伝えるために、科学にまつわるエピソードを紹介していきます。科学の原理だけではなく、昔からの知恵や生活の文化、自然と科学のつながりなど、幅広い話題に触れていきますので、科学は苦手という方にもきっと楽しんでいただけると思いますよ。

クイズや指導のポイントなども盛り込んで、学校の授業のヒントとして使っていただいたり、ご家庭で、お父さんやお母さんが子どもに話ができるような工夫もするつもりです。

子どもたちは可能性のかたまりです。このコラムをきっかけに、お子さんたちに「小さなことに気がつく目」を養っていただければこんなに嬉しいことはありません。
読者のお子さんたちの中から、偉大な科学者が生まれることに期待しています!


チビコ
  助手のチビコです。
コトエ博士と一緒に「科学のはなし」を
お届けします!ヨロシクね!

<次回以降の予告>
3/1 「発酵」ってどんなこと?
皆が知らない発酵のミラクルパワーを紹介しちゃうよ
4/12 毎日ご飯を食べてても、お米を作る稲わらのことって知らないよね?ワラの強さやワラのすごいところを皆さんと一緒に考えます。

注1:サー・アイザック・ニュートン(1642~1727)
地球と天体の運動を初めて実験的に示した人物。近代科学最大の科学者の一人。

注2:サー・アレクサンダー・ フレミング(1881~1955)
1945年ペニシリンの発見によりノーベル生理学・医学賞受賞。

注3:アレクサンダー・グラハム・ベル(1847~1922)
聴覚障害児教育の研究者、電話機の発明及びベル電話会社の設立で有名。

注4:エドワード・ジェンナー(1749~1823)
イギリスの医学者。天然痘ワクチンを開発したことで知られる。

注5:トーマス・エジソン(1847~1931)
アメリカの発明王。白熱電球、電気自動車の開発。1300以上の発明で知られる。

注6:エラトステネス(紀元前275~紀元前194)
ギリシャ人の数学・天文学者。地球の大きさを初めて測定した。アルゴリズムのエラトステネスの篩の発明者。

監修:統計数理研究所 助教授 瀧澤由美

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