消去算
消去算とは、一方の数量を他方と同じにして、差をとることにより、一方を消去して、それぞれの数量を求める計算です。消去算は小学校3年生で習いますので、方程式を使わずに考えてみましょう。
みかん1個とりんご1個を買うと160円になります。また、みかん1個とりんご2個では250円です。みかん1個とりんご1個はそれぞれいくらになりますか。(方程式を使わずに考えてください) 解法を見る ある博物館の入場チケットはおとな2人とこども1人で1050円、おとな5人とこども4人では、3000円でした。おとな1人、こども1人の入場チケットはそれぞれいくらですか。(方程式を使わずに考えてください) 解法を見る ある文具屋でノート3冊と鉛筆3本を買ったら630円でした。この店ではノート1冊は鉛筆1本より30円高く売っています。ノート1冊と鉛筆1本はそれぞれいくらですか。 解法を見る みかん1個とりんご1個を買うと160円になります。また、みかん1個とりんご2個では250円です。みかん1個とりんご1個はそれぞれいくらになりますか。(方程式を使わずに考えてください) ■ 解法 まず、問題文の条件を図に表して考えてみましょう。をみかん、をりんごとします。 条件1:みかん1個とりんご1個で160円・・・ 条件2:みかん1個とりんご2個で250円・・・ この図で条件2のの部分が条件1と共通部分で160円なので、残りのは90円であることがわかります。よって、りんご1個は90円。また、条件1より、みかん1個とりんご1個で160円なので、みかん1個は、160-90=70円となります。 ※2つの条件の図を見比べて、条件2は条件1と比べるとりんごが1個増えて160円⇒250円と90円増えているのでりんご1個は90円という考え方もできます。 ■ 答え みかん1個70円、りんご1個90円 消去算について ここでは、2つの条件を図で表し、みかん1個とりんご1個が2つの条件の共通部分になっていることを発見しました。そして、その共通部分を引いて(消去して)考えるとりんご1個が残ったので90円ということが分かりました。このように2つの条件で共通する部分をみつけて、共通部分を引いて(消去して)考える計算方法を「消去算」と呼んでいます。 ここで、重要なことは、条件1も条件2もみかんの数が同じということです。2つの条件で、「みかん」か「りんご」のどちらかの個数が必ず一致していないと消去算はできないのです。 条件1: 条件2: 消去算の問題では、この問題のように最初の条件で要素の数(ここでは、みかんかりんごの数)が一致していることはあまりありません。普通は自分で個数を揃えて新しい条件をつくる必要があります。次の問題2でこのことを練習してみましょう。
ある文具屋でノート3冊と鉛筆3本を買ったら630円でした。この店ではノート1冊は鉛筆1本より30円高く売っています。ノート1冊と鉛筆1本はそれぞれいくらですか。 ■ 解法 条件1:ノート3冊と鉛筆3本を買ったら630円 条件2:ノート1冊は鉛筆1本より30円高い 条件2を使って、条件1のノートを鉛筆に置きかえてみます。 この図より、鉛筆6本と90円で合計630円であることがわかります。 このことより、鉛筆6本は540円なので、鉛筆1本は540÷6=90円となることがわかります。 さらに、条件1の図に戻って考えると、ノート3冊は360円ということがわかるので、ノート1冊は360÷3=120円になります。 ■ 答え ノート1冊120円、鉛筆1本90円 |