2016.07.20
  • twitter
  • facebook
  • はてなブックマーク
  • 印刷

一問リズム一答

大阪府公立小学校教諭 松森 靖行

 みなさん、こんにちは。

 いよいよ夏休みですね。
最近は、夏休みが短くなった自治体が増えました。
授業時数確保のためです。
おそらく、ほとんどの自治体がお盆あけから、2学期スタートするでしょう。
今までより短い休みになるかもしれませんが、しっかりと休養し、楽しんで、そして「研修」もしっかりして充実した夏休みを過ごしましょう。

 さて、前回「一問数考一答」について話をしました。
簡単に復習すると、どんなに単発的な発問でも、子どもたちが考えることができるように配慮が必要だと言う話でした。
それでも、「数考」が難しい時もあると思います。

 こんな場面、みなさんも経験があるかと思います。

 教師による範読の場面で、子どもたちは教師の範読をじっと聞きながら授業を受けています。
その時に、先生方なら子どもたちにどのような活動を求めるでしょうか。

 私の場合は、「読めない漢字にルビをふる」「意味の分からない言葉がないかチェックする」などの活動を同時に行います。
これも、「一問数考一答」の一つの形だと思います。

 高学年なら、そのような形も可能でしょう。

 問題は、低学年の場合です。
「一つの発問で一つの活動」「一時に一事」が鉄則です。
低学年の場合、発問の一つ一つを深く考える必要があります。
発問の一つ一つに「分かりやすさ(指示の通りやすさ)」「その発問によってどのような成長を求めているのか」ということを求めることになります。
それゆえ、高学年の授業での発問も大切なのですが、低学年の授業での発問は、より大切なのではないかと思います。
高学年ならば、何かあっても軌道修正ができるのですが、低学年はこの軌道修正が難しいのです。

 しかし、教師も人間です。
いつもいつも、きちんと発問を考え、ヒットするとは限りません。
体調が悪い時もあるだろうし、なかなか授業の用意が難しい時もあるでしょう。

 そんな時、効果を発揮するのが「一問リズム数考」です。

 この「一問リズム数考」には、2つのパターンがあります。

 1つ目は、音読活動に限定されるのですが、いろいろなパターンで音読をして、思ったことや考えたことを発表し合い、理解を深める活動。

 2つ目は、一つの問題に対して、次々に答えを言っていく活動。
これは、主に算数科で効果を発揮します。

 特に一つ目の活動は、全ての教科に応用可能です。
音読は、どの教科でも必要で効果的な学習活動です。

 今回は長くなってしまいました。
次回、一つ目の活動について。
次々回、2つ目の活動と「締めのゆさぶり」について紹介します。
2学期から、9月からの授業に生かしてくだされば幸いです。

 最後に告知です。8月6日(土)の午後。
大阪府寝屋川市で、「教育コーチングセミナー」を開催します。
講師は、教育コーチング界のカリスマ「吉田忍」先生と私、松森です。
毎回、大人気の講座で大阪では3回目になります。
コーチングの性質上、毎回15人までで行っています。
すでに、10名を超えています。
参加されたい方は、「こくちーず」で検索し、「教育コーチングセミナーIN寝屋川」からお申し込みください。

 それでは。

松森 靖行(まつもり やすゆき)

大阪府公立小学校教諭
休日には全国の教員セミナーに講師・受講者として参加、仲間と切磋琢磨しています。2014年度は大阪府の教員となり、若手教員研修を担当。若手の皆さんと一緒に学び直しをしています。

同じテーマの執筆者

ご意見・ご要望、お待ちしています!

この記事に対する皆様のご意見、ご要望をお寄せください。今後の記事制作の参考にさせていただきます。(なお個別・個人的なご質問・ご相談等に関してはお受けいたしかねます。)

pagetop