アグネスの教育アドバイス:家庭教育と我が子の学力の関係は?
何が子どもの学力を伸ばすの?家庭で、親がどのような教育をすれば、子どもの学力を伸ばすことができるのでしょう。これは多くの方にとって興味のあるテーマだと思います。私自身、長男と次男が塾などに通うことなく第一志望のアメリカの大学に進学したこともあり、最近いろいろな方から家庭教育について聞かれることが多くなりました。 2007年~09年度に実施された全国学力・学習状況調査の結果では、「家で学校の宿題をしている」「朝食を毎日食べている」などの生活・学習習慣と学力との相関関係が高いことが明らかにされました。また、文部科学省の「家庭背景と子どもの学力の関係」についての調査では、子どもへの接し方や、親の行動が、子どもの学力と有意に関係していることが明らかになっています。 こうした結果を見て、「朝食、持ち物揃え? あら、ウチでもきちんとしなくちゃ」と思われる方もいるかもしれませんが、ただ単に家事や子育てに手間暇かけろという意味ではないでしょう。それ以前に子どもの学力を伸ばすために家庭でできること、すべきことがあるはずです。子どもとのコミュニケーションのコツも含めて、今月はそのことについて考えてみましょう。 好奇心・知識欲のある子どもを育てましょう![]() 子どもの学力を伸ばすなら、一番は「好奇心と知識欲が旺盛な子」にすることだと思います。「なぜ紅茶の葉にお湯を注ぐと、お湯は茶色くなるのだろう?」といった子どもの素朴な疑問や質問を馬鹿にせず、むしろ褒めてあげて、親子で一緒に調べたり考えたりするのです。すると子どもは「たくさん質問して、知識を得るのって楽しい!」と思えるようになるでしょう。つまり学習する姿勢が育つのです。3歳頃から始めても大丈夫です。 我が家の場合、息子が幼稚園に入る前の頃、鉛筆の削りカスを拾って「これ何?」と見せに来ました。これはチャンスと思い、鉛筆を目の前で削って見せて削りカスであることを教えてあげました。すると彼はとっても興味を持ち、自分でも削りたがりました。そのとき何本削ったやら(笑)。でも、こんな風に一緒に面白がってあげると、息子は質問することやモノを知ることを素敵なことだと理解するようになりました。この「モノを知りたい気持ち」を恐れない姿勢が、学力につながったようです。 もう一つ、子どもの学力を伸ばす秘訣は「読書好きの子」にすることだと思います。幼いうちはやはり絵本の読み聞かせ。子どもが保育園や幼稚園から帰ってきたら「今日、園で読んだ本、お母さん(お父さん)に読んでみて」と言うと、子どもは得意げに読んでくれるはず。絵本を通して興味の幅が広がり、「知りたい」という好奇心・知識欲にもつながりますし、読書への抵抗感を持たなくなるでしょう。読書は勉強や仕事をするときの基本活動。この習慣が身に付いている子どもは、大きく伸びる可能性を持っています。 小学校低学年までは密なコミュニケーションを冒頭で、親の子どもへの接し方が学力に関係している、という調査結果を書きました。では、具体的にはどう接していけばよいのでしょうか。 まず、子どもが小学校低学年くらいまでは、「今日、学校で何をやったの? 聞かせて!」と、今日一日のことを振り返ります。もちろん、その日初めて出来たことがあればすぐに褒めてあげます。子どもにとって毎日を評価してもらうことが人生の豊かさにつながるはずです。 思春期を迎えると、もう親離れしてあまり話したがらなくなりますが、低学年まで密なコミュニケーションをとっていれば、親に「伝えたい」という欲だけは消えないもの。何かトピックがあったときは教えてくれるでしょう。そうやって親と情報をシェアしたいという習慣を持つ子どもは、他者からの言葉にも耳を傾け、情報を得ようとします。これは、「知りたい、学びたい」という姿勢の強化や、学力の伸びにもつながるのです。 共働き家庭で、子どもとのコミュニケーション時間をとるのが難しいと感じる方は、前回「教育投資」のテーマでも書きましたが、家事に優先順位をつけることです。1位は食事、2位は教育、そして3位は子どもとのコミュニケーション時間。つまり掃除洗濯は多少の手抜きはよしとするのです。 食事づくりは多忙な方には面倒でしょうが、健康な身体をつくるためには手を抜けないものです。また、毎日続けることで、かえって手際がよくなり負担も軽くなってきます。さらに、子どもは料理をする親の言うことを聞くものです。これは体験的にご存知の方もいらっしゃると思いますが、なぜか「料理をする者が、その家の発言権を持つ」のですよね(笑)。煮物をまとめて作って冷凍しておいたり、友人と手作りの料理を物々交換したりなど、時間短縮の工夫をしながら「我が家の味」を大事にしてみてください。 健康で知識欲のある子どもを家庭で育てましょう。ゆくゆく学力に反映されることと思います。 構成:菅原然子/イラスト:あべゆきえ ※写真・イラストの無断使用を禁じます。 |
アグネス・チャン 教育インタビュー





