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基調講演「日本の学校教育の将来」 |
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〜文部科学省初等中等教育局長 銭谷 眞美 氏 |
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3つのキーワードで読む「教育改革」の未来

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「アジアと北欧の教育の現状」 (JST科学技術理解増進事業シンポジウムin埼玉) |
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〜東京工業大学教授 赤堀 侃司 氏 |
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これからの学校現場に必要な「授業スタイル」とは

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視察したフィンランドの個人学習のスタイルを紹介する赤堀氏。 New Education Expoと同時開催された「JST科学技術理解増進事業シンポジウムin埼玉」では、表題の特別講演のほか、デジタル教材集「理科ねっとわーく」を活用した授業実践の報告とパネルディスカッションが行われた。ここでは赤堀氏の講演の要旨を紹介する。
赤堀氏は2005年から06年にかけてアジアや北欧諸国の学校現場を視察し、教育理念や授業形態、ICT活用の実態、教材など、学習を構成するさまざまな要素を比較分析した。その結果、「教育理念や教育システム、ICTの活用状況はアジアと北欧で異なること。日本は、教材の質と教員の指導力の高さが目立つこと」などが明らかになったと述べた。
たとえば中国の学校現場では、教科書中心の「教え込み型授業」が一般的だ。赤堀氏が視察した小学校では、朝7時30分から夕方5時まで授業が行われ、英語科では中国語を一切使わず英語のみで指導するなど、徹底した効率重視の姿勢が見られたという。一方、2003年のPISA(OECD生徒の学習到達度調査)で総合トップだったフィンランドの学校教育は、個人のスキルや理解度に応じた個別学習が中心になっている。同じ教室で授業を受けていても学習進度は一人ひとり異なり、教師は各自の学習状況を確認し個別に対応する。
子どもたちが使う教材にも違いがある。北欧では演習問題中心の分厚いワークブックが与えられ、子どもは教材に書き込みながら学習を進めていく。最近の日本が、テキストを薄くし、教員の指導力と教材開発の創意工夫により「わかる授業」の実現を目指す方向に動いているのとは対照的と言える。2003年に行われたTIMSS(国際数学・理科教育動向調査)では、日本の教員の授業研究や生徒のコントロール能力の高さが評価されたが、赤堀氏は「これには、日本が教師の力に依存する授業スタイルを採用しているという背景がある」と指摘した。

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講師の東京工業大学教授 赤堀 侃司 氏 一斉授業と個別授業という授業形態の相違や教材の違いを踏まえたうえで、赤堀氏は「日本にはどのようなスタイルが適しているのか慎重に吟味しなければならない」とし、それぞれのスタイルの持つ特徴を解説した。一斉授業は、教科の学習目標を効率的に達成するうえでは優れたシステムだが、各自が自主的に学習する機会が少ないため、自ら調べたり、自分の意見を表現したりする力を育てることがネックになる。これに対し個別授業は、自主的な学習を促し、個人の総合的な能力の向上をはかることができる反面、集団行動時の規律を徹底させることが難しい。
北欧を含めた欧米諸国では、子どもの規律心の育成は家庭の役割と考えられている。授業に参加する態度や学校内での約束事の遵守などは、就学前の段階から家庭が徹底的にしつけるという文化が、個別授業中心の学校教育を支えている。赤堀氏は、日本ではこの点の役割分担があいまいになっており、「本来は家庭が行うべきしつけまで学校の責任にされているのが現状。いまの子どもたちの規律心の低下は、家庭教育にも大きな要因がある」と指摘したうえで、今後日本が取り入れていくべきスタイルとしては、「一斉授業をベースに、課題追究型のグループ学習により個別学習の機会を確保するようなスタイルが考えられるのではないか」と提案した。 |
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学校Webサイトが変わる!! 学校用CMSで更新頻度の向上と負担感の軽減は実現できる!! |
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徳島県小松島市立南小松島小学校教諭 村井 徹志 氏 宮城県登米市立北方小学校教諭 皆川 寛 氏 富山市立寒江小学校教諭 笹原 克彦 氏 |
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教職員「全員参加」のWebサイトで、家庭・地域へ情報発信

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Open School CMS 運用実験の結果は? |
徳島県小松島市立南小松島小学校 村井 徹志 教諭
このセミナーでは、学校用CMS「Open School CMS」を導入し、学校Webサイトの充実や更新頻度の向上につなげた3校の事例を分析し、学校Webサイトを活性化させる手立てを探った。
まず、株式会社内田洋行の清水悦幸氏が「Open School CMS」の概要を紹介した。CMS(Content Management System)はWebサイトの構築から運用までを支援するツールのことで、学校現場での導入も広がっている。HTMLやFTPに関する専門知識がなくても、ページ作成から更新作業までをブラウザ上で手軽に行えるのが特徴。トップページなどが自動更新されるほか、複数の担当者が同時に作業できることから、負担を分散、軽減することができる。「Open School CMS」は、各種権限設定や年次更新機能など、学校現場での使いやすさに配慮した機能を搭載しており、上記3校を含めた運用実験の結果、更新頻度の向上(平均で2.5倍)、担当者の負担軽減のほか、Web更新作業を通じた教員のICTスキルアップといった効果も見られたという。

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宮城県登米市立北方小学校 皆川 寛 教諭(写真左)、富山市立寒江小学校 笹原 克彦 教諭(写真右)
南小松島小学校では、平成17年度のCMS導入を機に、すべての教職員が学校Webサイトの更新に携わる体制をつくった。掲載する情報を、頻繁な更新のいらないストック情報と、定期更新するフロー情報に大別し、後者には校務分掌に連動した担当者を置いた。
村井教諭は、給食の献立や料理レシピを写真入りで紹介するコンテンツを担当した学校栄養職員の例を紹介し、「サイト更新の要となるキーパーソンをつくることがポイント」と指摘。さらに、CMSを活用し、学校行事や授業の様子をいち早く伝えるコンテンツをつくることや、校長を中心とする管理職のリーダーシップと教職員への呼びかけも、学校全体でWebサイトづくりに取り組むうえでは重要だと述べた。 CMS導入後は更新頻度が向上し、保護者や地域の人々の学校Webサイト認知度も上がった。多くのコンテンツのなかでも、行事予定や、写真入りで学校行事や授業の様子を伝えるページが特に人気だという。
文科省「学力向上拠点形成事業」指定校の北方小学校では、「研究成果を外部へ発信するツールとして学校Webサイトを位置づけた」という。公開研究会の参加申し込みをWebサイトのみで受け付ける戦略などが効果を上げ、閲覧数は着実にアップしている。今後は実践研究の最新情報を随時紹介していく一方、研究紀要や公開研究会参加者の声なども掲載していく予定だ。
同校のWeb活性化の手立てとして皆川教諭は、実際にCMSに触れて更新作業を体験する「CMS活用研修会」と、管理職を含む教職員一人ひとりに担当コーナーを設けたことを挙げた。校務負担の大きい学級担任には、子どもたちの様子を写真を交えて紹介するページを任せ、学級通信の記事も生かして休み時間や帰宅前の少しの時間で更新するようアドバイスするなど、負担感を持たせないよう配慮しているという。

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Web更新への参加がICTスキルアップのきっかけにも |
寒江小学校のWebサイトは、コンテンツごとの担当者の設置やWeb作成研修の実施などにより、CMS導入以前から週2、3回程度の更新が行われていた。しかし更新頻度が上がるにつれ、トップページの更新や各ページのデザインの検討に時間がかかること、管理職に更新内容の承認を受ける作業の手間などが問題になっていたという。
「CMSの導入は、こうした課題の解消に効果的だった」と笹原教諭。リンクの設定や更新情報の追加はシステムが自動的に行ってくれるためトップページの更新作業が大幅に簡略化されたほか、ひな形を活用することでページデザインも不要になり、作業の中心は文章作成と写真の選定に変わった。また、従来は紙ベースで行っていた承認手続きもシステム上でできるようになり、ページの作成から承認、公開までの流れがスムーズになった(寒江小学校の運用実験は2006年10月で終了しましたが、それまでのサイトは、http://www.samue-e.tym.ed.jp/cms_old/index.htmlからご覧いただけます。)。
また同校では、学校Webサイトの更新作業に関わることを通じて、教職員のICT活用能力の向上も図っている。そのための工夫として、毎週金曜の職員終礼前の時間を「Web作成タイム」とし全員が作業を行う時間を確保しているほか、校務関連のデータを共有するフォルダの構造とWebサイトのフォルダ構造を一致させ、ファイル管理の一体化をはかるといった工夫も行っている。一方で、Web更新だけでなく授業でのICT活用も対象にした校内研修もニーズに応じて実施するなど、「ICTを使わざるを得ない環境をつくることと、使えるように丁寧にサポートするという両面から、教員のスキルアップを目指している」という。
清水氏は、3校の取り組みに共通するポイントとして、「担当者を分ける」「短時間での作業(1枚の写真、簡単な文章から)」「キーマンの存在(栄養士や管理職の参加)」「訪問者からの反応を励みにする」という4点を挙げた。また、「子どもが学校でどう過ごしているのか、先生方がどのような教育活動を行っているのかを保護者は知りたがっている」とし、「CMSを上手く活用して、学校Webサイトを学校現場と家庭、地域をつなぐ窓口として育てていってほしい」とメッセージを送った。 |
| (写真:言美歩/取材・文:栗林俊晴 ※写真の無断使用を禁じます。) |
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