 みたらし団子の試食中!
 お寿司づくりの実連中 |
今日は算数の授業のお手伝い。明日は購買部でサンドウィッチ作り。そしてあるときは、クラス全員の前で「寿司作り」の実演&試食会。子どもたちをオーストラリアの学校に通わせていると、保護者も一緒に学校に通う機会が多くなります。
たとえば、授業の補助。今年小学一年生に上がった娘が、新学期早々に「授業の手伝いをしてくださる保護者の方を募集します」というお知らせをもらってきました。一年生の勉強の軸となる「こくご(英語)」と「さんすう」の授業では、なるべく少人数制での指導ができるように、クラスをいくつかのグループに分けて「本読み」や「計算」などをさせます。保護者は、そのグループの一つを受け持ち、先生と同じように読み方の指導をしたり、問題の解き方のヒントを与えたりするのです。
また、オーストラリアは多文化社会ですから、クラスの中にはいろんな文化的バックグラウンドを持つ子どもたちがいます。その保護者を授業に招き、故郷の料理や歌、衣装やお話など、異文化を披露してもらうということも頻繁に行われます。私も、今までに折り紙を教えたり、巻き寿司やみたらし団子などを作り、おっかなびっくりの子どもたちに試食してもらったことがあります。みたらし団子は味がどうのと言う前に、あのもちっとした舌触りがオーストラリアの子どもたちにはちょっと受け入れられなかったようでしたが、寿司はすでにこの国の食文化の一部となりつつあるおかげか、大好評のうちに売り切れとなりました。
文化的なことだけでなく、保護者の職業に関る「講義」も重宝されます。あるときはお医者さんのお父さんを呼んで、子どもたち数人に「ギブスの当て方」を実演してもらったり、また別の時にはエンジニアのお父さんに、簡単な金属の実験を披露してもらったり。
また、遠足やキャンプ(臨海・林間学校)などの付き添いは、かなりの人気があって、学年が始まると同時に名乗り出ておかないとチャンスがないほどです。特に、キャンプにはわざわざ有給休暇を取っていそいそと付き添うお父さんの姿もよく見られます。
授業だけではありません。オーストラリアの学校には給食というものがなく、ほとんどの学校では、週に数回購買部を開き、サンドイッチやピザ、おやつなどの調理・販売をしています。その購買部も、コーディーネーターとして学校のスタッフが一名勤務していますが、実際の調理・販売のほとんどは、保護者(時にはおばあさんまでも!)のボランティアに頼っているのが現状です。
これらのボランティアは、すべて強制ではありません。「できる人が、できる時に、できることを」というスタンスなので、応募するのもしないのもどちらも精神的なプレッシャーはいっさいありません。が、やはり、ただ送り出すだけではなかなか覗けない子どもの学校での様子が実際に観察できる、密なコミュニケーションによって先生とより良い関係を結ぶことができるなど多くの利点があることから、渋々ではなくむしろ進んで手を挙げる保護者が多くなっています。私も、好評だった寿司の実演の次の日に、子どもから「昨日、夜にスシを食べにいったんだけど、あなたの作ってくれたスシのほうがおいしかったよ!」と言ってもらえたりして、「よし、またボランティアするぞ!」なんてうまくのせられてしまうのです。
(オーストラリア ブリスベン在住 柳沢真理)
(地図画像著作権:白い地図工房&学びの場.com) |
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