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■教師が変わらざるをえない仕組みを作る
----品川区では全国に先駆けて画期的な改革案を採用していますが、こうした教育改革を始めた理由はそもそも何なんでしょう?
よく品川区は教育改革を進めているといわれますが、自分としては教育改革というより学校を変えたい、だから学校改革と呼んでもらいたいんです。今進めていることはすべて、校長を含めた教師を変えることを狙いに始めたことです。
学校教育とはなにかと考えていくと、最後は教師という人間の問題に行き当たります。教材や教育法を云々する人もいますが、いじめや不登校の問題などはそんな小手先の技術では解決できません。では教師はどうあるべきなのか? 私は「教師とは人間の根元に対する問に答えられる存在であるべき」だと思います。今の教師には、そうした力が不足しているのです。
そこで、教師の意識を変える方法を考えました。教師を集めてこんこんと説明してもいいんですが、人間の意識はそう簡単に変わるもんじゃない。たとえ「よし、明日から変わるぞ」と思っても三日も続かない。それで考えたのが、教師自身が変わらざるをえない仕組みを作ることでした。それが学校選択制なんです。
■選択制の導入で学校が変わった
----それで実際に学校選択制を導入されて、教師の意識は変わりましたか?
学校選択制を導入していちばん変わったのは校長先生です。こう言っては悪いですがそれまでの校長は、校長になること自体が目的の人が多かった。だから校長になってしまうと目的は達成したわけですからあとは保身に走ってしまう。
私自身も校長になりたくてしかたありませんでしたが、それは自分の理念や夢を実現したいからで、校長になることはあくまで手段に過ぎませんでした。その手段がいつの間にか目的になってしまい、本来の目標を忘れてしまった人が多かったんです。
ところが選択制を導入すると、学校は子どもや親から選ばれるように努力するようになる。つまり校長が本来の目的に気がついて努力するようになったんです。校長が変われば教師も変わります。すぐにわかる変化としては、教師の服装や言葉遣いが変わりました。まあ、残念ながら教師全員というわけにはいきませんが……。
----教師の側からも、いろいろな反応が出てきているのではありませんか?
教師には4つのタイプがあると思います。そのタイプによって反応が違います。まず1番目は理想追求型。これは自分の目指すべき教育の理想をもっている教師なので、今の変化は大歓迎してくれます。次が専門家志向型。これは自分の専門だけやっていれば幸せというタイプで、勉強を教えるのはうまいんですが、心の教育などは苦手です。このタイプはうまくすると学校の特色づくりに役立てるので、自分の目標と合致すれば頑張ります。3番目は立身出世志向型。今までの校長に多いタイプですが、学校の人気を上げることが自分の評価につながるとわかれば努力します。そして最後に安定生活志向型。これは生活の安定を願って教師になった人ですから、学校選択制には大反対です。中にははっきり「いまさらそんなことを言われても困る」という教師さえいます。そして残念ながら、この最後のタイプが全体の半分くらいいるんです。
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