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我が家の情報教育

携帯電話とインターネット

携帯電話とインターネット
世の中には情報があふれています。と同時に、情報に振り回されることも多くなりました。大人でさえ大変なのに、子供にどのように教えたらいいのか。そんな話題を提供できればと考えています。まずは、初回として我が家の事情を把握していただくために、情報ツールとしての携帯電話とインターネットについて考え方から入らさせていただきます。

 
 
 
 
 
 


 




 
 
 
 
 
 












 

 
 
 
 
 
 
 


 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

■携帯電話

 我が家には、妻と高校生の息子、そして中学生の娘がいます。いまでは妻は専業主婦、私は会社で広報関係の仕事をしていますが、かつては夫婦共にコンピュータのシステムエンジニアという職業に就いていました。たぶん、ごくごく平凡な家庭です。
さて、ご多分にもれず、我が家でも高校生の息子が「携帯電話が欲しい」と要望してきます。理由は「友達がみんな持ってるから」というものですが、しかし、我が家では持たせていません。携帯電話を持たせない理由には金銭的なものもありますが、それよりも「コミュニケーションが下手になる」可能性が大きいからです。

 なぜ、そう考えるのか。それは、携帯電話を使ったコミュニケーションが、ともすると非常に狭いグループの中で閉じてしまう事例が周囲に数多くあるからにほかなりません。他の子ですが、仲間同士でしか通じない言葉ばかり使うことを嬉しがったり、メールをもらったらその場ですぐに返事をしないと不安だという話を聞くたびに「この子は社会に順応していけるのだろうか」と心配してしまいます。
 普段のコミュニケーションが狭い範囲に閉じてしまうと、経験的にあまりいいことはありません。価値観が狭まったり、仲間はずれになることを極端に怖がったりと、人間形成のうえでマイナスとなることばかりが目立ちます。もちろん、分別を持ってこうしたことに対処できればよいのですが、子供のころからそうした環境に慣れきってしまうと、そうそう簡単に変われるとは思えないということもあります。
 社会生活を営むうえでは、世の中にはいろいろな人間が居て、いろいろな考えがあるということを認めることが必要です。たとえば、進学とかで学校が別れると普通ならそこで新しい友達をいっぱい作ろうとします。こうした過程を経ていろいろなことを経験するわけですが、狭いコミュニケーションに慣れてしまうと現状に満足してしまい、異なる考え方を排除しようとしたり、別に新しい友達を無理してまで作らなくてもいいといった行動に走る場合がまま見受けられます。

 よくあるのが、お説教をされたとき、自分に都合の良い相手に電話して「あんたは悪くない。そんなやつの言うことは無視しちゃいなよ」的な話をしてもらうことで逃げ道を作って、悪いことはすべて他人のせいにしてしまうことです。結果として、行動が極端化したり、常に周囲に対して不満を持つようになったり、非常に自己中心的な人間ができてしまう。別に携帯電話を使わなくても同じようなことはできますが、狭いコミュニケーションの中にいることでそうしたことが非常に安易にできるとしたら、ちょっと恐いことだと思いませんか?
 子供が社会に出たとき、最初に必要になるのが他人とのコミュニケーションを取ることだと考えると、親としては勉強ができるできない以上にコミュニケーション能力の向上には注意を払いたいと考えています。ですから、我が家の子にはまだまだ携帯電話を持たせる気にはなりません。
 しかし、現実にはそれだけでは息子は納得しませんから、私はできるかぎり私の付き合っている友人たちとの場に息子を連れていくようにしています。できるだけいろいろな人に会わせることで新しい刺激を与えれば、興味の幅が広がって自らコミュニケーションの幅を広げようとするので、最近ではそれほど携帯電話を強く要望しなくなりました(それでも、たまに欲しがりますが……)。

■電子メール

 携帯電話を拒否する一方で、インターネットを使った電子メールは許可しています。社会に出れば、いまや業務連絡はメールで来ることは珍しいことではありませんし、海外に居る人とやりとりをする場合にはどうしても必要になるからです。やはり、メールを使ったコミュニケーションは便利ですし、時間や場所を超えて会話ができるというメリットは知っておくべきでしょう。
 現在、子供のメールの使い方で問題なのは、到着したメールに対してすぐに返事をしないといけないといった考え方です。この背景には、すぐに返事をしないとシカトしていると思われるのではないかといった不安を感じることがあるからではないでしょうか。なぜそうなるかというと、本当なら声で会話すればいいものを、通話料を抑えるためとか、授業中では声を出せないといった事情があるからメールを使っているという実際があるためだと考えています。声を文字に置き換えただけですから、その場の会話として成り立たないといけない。そんな考え方がどこかにあるのでしょう。授業中でも机の下で携帯電話のキーをたたいている子がいると先生から聞くことがありますが、困ったものです。
 そもそも、メールというのはメッセージを蓄積して利用するための道具です。わかりやすく事例で示すと、電話だと相手の都合を考えずに電話に出ることを強要しますが、メールだと到着さえわかれば自分の都合で返事をすることができますよね。つまり、個人宛てに来た情報をためておいて、必要なときに自分の都合で取り出すことができるのです。
 パソコンを使ったメールでは、携帯電話のメールと違って、いつでも会話として成り立たせることはとても難しくなります。ですから、最初のうちは子供に対するメールも瞬時に返事が返ってきていましたが、最近では相手もそれをわきまえるようになったようです。うちの子供のほうも、最初はすぐに返事をしないといけないといった考えがあったようですが、最近では夜になってメールをチェックして返事をするということをするようになりました。その意味では、少なくとも一定の成果があったと感じています。

 次回は、この「インターネット」を使わせるという部分に話題を振りたいと考えています。有効な情報を得ることが容易になった一方で、未成年が見てはいけないサイトなどに行ってしまうといった経験や、結果としてウィルスに感染したことなどについてお話ししていきましょう。

(イラスト:かわばたとみこ)




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