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たとえばですね、年下の子にタバコを勧められたとき、なんでか「吸えません」と言えず「今やめてるんだーごめんねー」という毒にも薬にもならないウソをついてしまう。フリマで100円で買ったカバンを「おNEW?」とホメられ、「昔に買ってずっと使ってなかったの」と、ある意味本当、ただし主語は他人、的なことを言ってしまう。そしてその夜、布団に入ってから「どうしてもっと素直に生きられないんだあ〜」と逡巡する。これが今回のお題、「まったく自分ってやつぁ!」です! さあ、この非生産的で微妙な感情を共有して、みんなでラクになりましょう!
●素で生きるのってムズカシイ…見栄っ張り・偽り系「自分ってやつぁ!」 社交術としてヤンキーを装っていた中学時代のウチの兄。家族で出かけるときはヤンキー仲間に目撃されないよう、「同じ電車の違う車両」に乗る、という姑息な偽装を行っていました。そんなにしてまでいっしょに『E.T』を見に行ったり『デニーズ』に行ったりと、並の男子中学生でも躊躇するようなアットホーム行為をしていた兄本人が「自分ってやつぁ」と思っていたかどうかは謎ですが、少なくとも当時小学生の私は「難儀な人だ」と感じてましたね。この「難儀な感じ」がこのジャンルのキモ。たとえば――
「給料日前に後輩とランチ。ついつい多めに払っちゃってその夜、なんとなくフにおちない気分…。(きんぽうげ・30代・女性)」 これって金額云々じゃなく、それで心がゆれる自分がヤなんですよね。「給料日前だから払わない!」もしくは「払っちゃうけど気にしない!」のどちらかで生きていきたい。
「多国籍料理屋で“ハギス”というメニューを発見。知らなかったけど仲間内ではグルメ物知り的存在な私は『生ハムの一種』と心中で推測して注文。しかし出てきたのはなんか沼みたいな色の内臓系料理!心の底からびっくりしたけど、引きまくる友人たちの中で『こういうものだって分かって注文しました!』という態度を貫きとおし、すべて丸呑みしました。その夜は胃痛とともに『アタシってやつぁ…』を堪能。(奈緒ママ・40代・女性)」 これは「自分ってやつぁ」の中でも多数派閥、「知ったかぶり」系ですね。
「イトー○ーカドーって買ったスーツを着て出勤。同僚に『それいいね!どこの?』と聞かれ、『イ…ッセイミヤケ』と答えちゃったことあります。イ○ーヨーカドーの何が悪いんだ! もう自分め!と、アウアウしました。(百千・30代・女性)」
「お惣菜屋さんでおかずをいっぱい買い込んだときに『おはし何膳おつけしますか?』と言われると、ついつい『さ、三膳』とか答えちゃう。『あたしって!』と思う。ホントは? 全部一人で食べます。ええ、太ってます。(姫りんご・40代・女性)」
そうそう、私も洋服はLサイズが妥当なんですが、たま〜に店員さんに「お客さまでしたらこちらでよろしいかと」ってMサイズを渡されると喜びのあまりそっちを買っちゃう。でもサイズ表を見せて歩くわけじゃないから、残るのはただキツイ着心地とムチムチな外見。バカバカ自分。こういうのって弱点をつかれた気がして「まったく私ってやつぁ」ってなるんですよね。別に誰も「オマエの弱点はお見通しだ!」とか思ってないのに。多分。
●一人でいても油断ならない自意識のカベ! 内面系「自分ってやつぁ!」 見栄っ張り系や知ったかぶり系「自分ってやつぁ!」には他者の存在がありましたが、基本的にこの感情は自分だけで完結するもの。ここではまさに「自分ってやつぁ!」の真骨頂とも言うべき内面系を特集!
「朝起きるのは出勤ギリギリの7:45なのに目覚ましは7時にかける。絶対起きないのにどーしてもかけちゃう。毎晩『あたしって…?』と思う。(リラの精・30代・女性)」
「1日パチンコしてプラマイゼロ収支なとき、『なにやってんだろ』と思う。でもプラスなら『運を逃すな!』って続けるし、マイナスなら『取戻すまで』やる。そのへんの言い訳も誰にしてるんだか不明だし、結局、夜は布団の中で『オレってやつぁ』となる。(腰痛持ち・30代・男性)」
「交通費700円を節約して自転車で片道30分の移動中に派手に転倒、整形外科に通院するハメに。当然、交通費以上の出費です。通院してる間中、自分責め祭りでした。(ウィリアム・30代・女性)」 みなさん揃ってこのちいささ、些細な感じが真骨頂!
●番外編・思い返すと赤面! 若気の至りの「自分ってやつぁ!」 だいたい高校生くらいまでの自意識過剰な時期なんて人生の大半が「自分ってやつぁ!」状態なはず。皆さんも当時を思い返してそっと恥ずかしくなってください!
「女なのに中学生のころ自分を『ボク』って言ってた。ボーイッシュ少女にあこがれてたんだけど、まったくもう子どもってやつぁ! と思います。(よう子・30代・女性)」
「イギリスのビジュアル系バンドにハマってた高校生時代、こっそり同じ髪型にしてた。でも黒髪、扁平な顔なので誰にも気付かれず。(その人の名はリマール・40代・男性)」
「小学3年生のころ、“実は自分は養女ストーリー”を構築、どこかにいる実の親を思って泣いたりしてた。そっくり親子で近所では有名だった事実も合わせて『昔の自分ってやつは!』と思う。(うっちー・30代・女性)」
●思わず自分の肩を抱きしめたくなる?かわいい系「自分ってやつぁ!」 私、ものすごく仕事がたてこんでくると、思わず「もうしばらく仕事はいいよ〜」とか思うんですけど、すぐ「今のを悪魔が聞いてて、『これがオマエの望んだことだ!』って魔法を使われて仕事がこなくなったらどうしよう」と思い悩み、「今のは本心ではありません〜〜」とか言ってしまいます。誰に? もちろん悪魔に。この一連の行為をしている自分は間違いなく情けないんですが、同時に「でも自分ちょっとかわいいなちきしょうめ」みたいな気持ちがあることも告白します。ここではそんな「かわいい系」をご紹介!
「別に好きでもなんでもないサッカー選手とマフィアに追われてスリル満点の逃避行をする夢を見た。それ以来、テレビでその選手を見るとドキっとしてしまう自分。恋? まったくもーあたしってやつぁ!!(ねぼすけ・30代・女性)」 この方はきっと「○○君ってあんたのこと好きらしいよ」と言われてるうちに意識しちゃって、しまいには自分も好きになってしまうタイプですね。
「お酒は? と聞かれると『ビールなら少し』『ビールだけ』てな感じで飲めないようにふるまう実は酒豪な自分。でも最近、『ビールは酒じゃねえぜ』って思ってることがバレるのでは? と、違う言い方研究中な自分の迷走ぶり、決して嫌いじゃないな。(女史・40代・女性)
「人間関係のストレスがたまってたとき『人の目を気にしないようにしよう』と決意。しかし気にしなさすぎたのか、スーパーから会計前のカゴを持ったまま外へ出ちゃった(その後、会計しました!)。アホか! と思いつつ決意に忠実な自分がいとおしくなりました。(K.Y・30代・女性)」
「まったくあたしってやつぁ!」の感情の内訳をムリヤリ作ってみると、「自己嫌悪20・恥ずかしい30・呆れた30・いとおしさ50〜70」なんじゃないでしょうか。合計が100になりませんが、まあまあそれが人間ってことで。 自己嫌悪・100とか呆れた・100とかにしちゃわないよう、ラクに生きていきたいものですね…と最終回である今回にふさわしく、キレイにまとめようとしている私も「まったく自分ってやつぁ!」だな、と思いつつ終了です。長い間のご愛読、本当にありがとうございました! またどこかでお目にかかれることを祈っています。
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